講師が明かす『声優学校の学費が高い理由』

声優を目指す人にとってその第一歩となる声優学校や養成所。

そこに通うための莫大な学費は、大きな壁として立ちはだかります。

相場はピンキリで36~200万円くらい。

中でも声優専門学校などは120~250万円くらいが相場です。

通常の専門学校や大学と比べても明らかに高額なその費用は、なぜこれほどまでに高騰しているのでしょうか。

ここでは業界の内部事情を知る講師、メイクリの視点からその複雑な構造と実態を暴露します。

 

1. 「価値対価の提供」があいまいで騙しやすいから

わたしは旧態依然としている今の声優業界アンチ派ですので、バッサリ言わせて頂きます。

声優学校の学費が高額である、最も根深い理由の一つ。

それは、提供される「教育の価値」が極めて測りにくいという点にあります。

 

「実力」という概念の可視化の難しさ

一般的な資格取得や技術職の学校とは異なり「声優になる」という目標は、特定の資格や数値で測れるものではありません。

なぜなら声優というのは、資格や証明など何もない不安定な個人事業主だからです。

演技力や表現力といったものは主観的な評価に頼る部分が大きく、学校側は「プロの技術」「業界とのコネクション」といった抽象的な価値を高額で提示しやすくなります。

その対価の提供に価値があるのかどうか、実のところ誰にも分からないというのが真実なんです。

声優としてのスキルが高い人=人に教えるのが上手い人、というわけでもありませんからね。

 

夢の抽象的な対価

生徒は「将来、声優として活躍できる!」という夢の実現への切符として学費を払います。

しかし、その夢が実際に叶う保証はどこにもありません。

その証拠に声優学校のスカウトたちは「声優になれます!」とは口が裂けても言いません。

言った時点で虚偽になってしまうからです。

学校が提供しているのは、あくまで「プロになるための訓練を受ける機会」であり、その機会に対する「適切な対価」の線引きが曖昧であるがゆえに、高額な設定でも「夢のためなら仕方ない」と納得させやすい闇の構造があります。


 

2. 夢を食い物にすることで儲かるから

声優志望者の強い「夢」とその夢の実現難易度の高さが、学校経営における収益源として利用されているわけですね。

 

高い競争率が生むビジネス

声優という職業は極めて人気が高く、毎年数多くの若者がこの世界を目指します。

声優学校は、この「一握りの成功者になりたい」という熱意と需要の多さを基盤に成り立っています。

入学希望者が多ければ、学費を高く設定しても勝手に生徒が集まります。

 

「選抜」と「再挑戦」のサイクル

多くの声優養成所や専門学校では年に一度、事務所への所属オーディションが行われますが。

当然ながら実際に合格するのは極めて少数です。

合格できなかった生徒の多くは「もう少し頑張ればプロになれるかもしれない」という期待を抱き、再び高い学費を払って訓練を継続します。これを「再受講」と呼びます。

この心理ってパチンコなどのギャンブルで用いられている「コンコルド効果」を利用しているんですよね。

つまりは「夢へのギャンブルで当たりが出るまで投資しよう」ということです。

しかしながらパチンコなどと違い、時々当たることも無いのが声優学校の恐ろしいところ。

勝率は0.01も無いのですから。

この「夢を追い続けさせる」というサイクルが、安定した高収益を生み出すビジネスモデルとなっています。

 


 

3. そもそもの相場が高すぎる

一番の問題はここだと思います。そもそもが独占的かつ殿様商売すぎるのです。

現在の声優学校・養成所の学費は前述のような「価値の曖昧さ」と「夢への需要」によって形成された、既得権益的な相場に縛られています。

 

業界全体の同調圧力

例えばある学校が高額な学費を設定すると、他の学校もそれに応じて学費を下げにくくなります。

もし一校だけが大幅に学費を下げると「安すぎるのは質が悪い証拠ではないか」と志望者に疑念を抱かれかねないためです。

結果として、業界全体で高額な学費設定が「標準」として維持されてしまっています。

ブランド物が高ければ高いほど売れるのと同じ理由ですね。

 

初期投資と固定費の転嫁

確かに現役のプロ声優や経験豊富な講師を招くための費用、防音設備やスタジオといった特殊な施設維持費はかかります。

しかしそれらの高い固定費をほとんどの場合、学校側は大量の学生から集める高額な学費によって補おうとします。

結果、生徒一人あたりの負担が過剰に大きくなっているのが実情です。


 

業界の相場も同調圧力も無視!最低限の費用で最短ルートを

声優学校の学費が高額な背景には、単なる経費の問題だけでなく「夢」という非物質的な価値を商品とするビジネスモデルが深く関わっています。

声優志望者は学校を選ぶ際に「本当にその費用に見合った、具体的なスキルや機会が得られるのか」を冷静に見極める必要があります。

夢を追う熱意は重要ですが、その熱意がビジネスとして利用されていないか慎重な判断力が求められます。

わたしが「演技ボイトレ教室 - メイクリ」を立ち上げたのも、この現状に納得がいかないからです。

高いのがデフォルトとなっている業界相場をぶち壊すために。

声優学校の被害者を少なくするために。

声優を目指す方に、この業界で一番大切な「判断力」を養ってもらうために。

 

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