音楽教室や声優スクールで担当講師を変えることは、一見色んな技術を学べる良い選択のように思えます。
しかし講師を変えるたびに、日々成長の中に起きていることがあります。
それは学ぶ側からは見えにくい部分です。
本記事では、声優レッスンで講師を変えるたびに何が起きているのかについて見ていきます。
講師を変えるたびに何がリセットされるのか
担当講師が変わるとき、引き継ぎが出来ない場合はいくつもの前提がリセットされます。
前の講師がどのような方針でレッスンを進めていたか、当然ながら新しい講師には伝わっていません。
すなわち、生徒の課題の把握も。
発声の癖、滑舌の問題、感情処理の方法。これらは一人ずつ異なり把握するのに時間がかかります。
そして信頼関係。講師と生徒の間に築かれた関係性は新しい講師との間ではゼロから始まります。
これらがリセットされることで新しい講師との最初のレッスンは実質的にゼロからのスタートに近い状態になります。
最初のレッスンで起きること
新しい講師との最初のレッスンで起きることは、引き継ぎの仕組みが機能しているかどうかによって大きく異なります。
引き継ぎが機能している場合、新しい講師はこれまでのレッスン内容と生徒の課題を把握した状態でレッスンを始めることができます。
前の講師が積み上げてきた内容をもとに、ほぼ違和感なく続きから指導を始めることができます。
引き継ぎが機能していない場合、新しい講師は生徒の状態を一から把握する必要があります。
最初のレッスンの多くが状況確認に使われます。発声を確認して課題を把握して、方針を決める。
これらが終わって初めて実際の指導が始まります。
講師を変えるたびにこの最初のレッスンが繰り返される場合、実質的な指導時間は少なくなるわけです。
課題の把握がゼロから始まる問題
声優を目指す人の課題は一人ずつ異なります。
発声の癖、滑舌の問題、呼吸のタイミング、感情処理の方法。
これらは非常に個別性が高く、把握するのに時間がかかります。
前の講師がこうした課題を把握して指導していた場合、その情報が次の講師に伝わらなければ同じ課題を再度発見するところから始まることになります。
課題の把握には複数回のレッスンが必要になる場合があります。
講師を変えるたびにこのプロセスが繰り返されることで、実質的な上達に使える時間が減ります。
指導の継続性が担保されている環境では前の講師が積み上げた課題の把握を次の講師が引き継ぐことができます。
この差は、長期的な上達の速度に大きく影響します。
講師交代が繰り返される環境の構造
講師変更が自由にできるシアーミュージックなどの音楽教室では、講師交代が繰り返されやすい構造があります。
生徒側の理由としてはスケジュールの都合、相性の問題、レッスン内容への不満などがあります。
スクール側の理由としては、講師の退職や異動、担当コースの変更などがあります。
業務委託契約の講師は流動性が高くなりやすいです。
正社員と異なり、契約を終了しやすい環境では講師の入れ替わりが頻繁に起きるのも無理はないわけですね。
生徒が意図せず講師交代を経験するケースもあります。
自分から変更を申し出なくても、担当講師がスクールを辞めることで自動的に講師が変わる状況が生まれます。
上達の速度に与える影響
講師交代が繰り返される環境は、上達の速度に影響します。
ひとつは指導の一貫性の問題です。講師によって指導方針や重視するポイントが異なります。
複数の講師から異なる指導を受けることで、逆に方向性が定まらない状態になることがあります。
もうひとつは課題の把握コストの問題です。講師が変わるたびに課題の把握がゼロから始まる場合、その分のレッスン時間が上達に直接使われません。
声優の練習では、自分の癖や課題を正確に把握して継続的に修正することが重要です。
指導の継続性が担保されている環境の方がこの修正プロセスを効率的に進めることができます。
講師交代が必要な場合と不要な場合
講師交代が必要な場合ももちろんあります。
明らかに相性が合わない場合、担当講師の専門性が自分の目標と合っていない場合、レッスンの内容に問題がある場合。
こうした状況では講師を変えることが上達につながります。
一方で講師交代が不要な場合もあります。慣れないうちの違和感は、相性の問題ではなく指導への適応に時間がかかっているだけの場合があります。
こうした状況で講師を変えると、適応のプロセスがリセットされます。
講師を変えることで解決する問題と変えても解決しない問題があります。
この判断を誤ると、講師交代を繰り返しながら上達が遅くなる状況が生まれます。
講師との継続性を重視するスクールの特徴
講師との継続性を重視するスクールには共通した特徴があります。
担当講師が固定されている、または変更に一定のプロセスがある。引き継ぎの仕組みが明確に存在し、実際に機能している。レッスン内容が記録され、次回以降に活用される。
こうした仕組みが整っているスクールでは、講師が変わった場合でも指導の継続性が保たれやすくなります。
声優を目指す人にとって、担当講師との継続的な関係は上達の速度に直接影響します。
講師変更自由という制度の裏側にある引き継ぎの実態と、継続性の仕組みを確認することがスクール選びの精度を上げることにつながります。
講師交代が生徒の上達に与える影響について詳しく知りたい場合は、講師交代が生徒の上達に与える影響を声優スクール選びから考えるを参照してください。


