声優養成所の闇と調べてここへ来たのなら、先に構造を書きます。
声優養成所は2種類しかありません。
- 高額な入所金と学費を取って、1年でポイ捨てし回転率を上げる型
- 何年も在籍させて、サンクコスト心理で搾取し続ける型
どちらに入ったかで失うものの形が変わります。順に書きます。
1年制は年100万円を超えます
期間が1年と決まっている養成所は、回転率が命です。1年で入れ替えるので、その1年で回収する必要があります。
だから学費が高くなります。月謝の相場は5万円から15万円。年額100万円超えはほぼ確実です。ここに入所金が乗ります。
入所金は平均で20万円から40万円です。
進級制は安い。安くないと続かないからです
もう一方の型は逆の作りをしています。
月謝は2万2000円から5万円程度。年額で60万円くらいです。1年制と比べると意外なほど安く感じます。
安い理由は親切だからではありません。長く在籍させることが目的だからです。高ければ辞めます。辞められたら終わりです。
計算してみてください。入所金30万円+年60万円を3年で、210万円。
声優専門学校の2年間が230万円です。ほとんど変わりません。しかも専門学校には卒業がありますが、進級制の養成所には終わりがありません。
ランクは3段。上がっても上がれなくても同じです
その「長く在籍させる」を実現しているのが進級システムです。
養成所の中だけで見ればランクは3段です。
- 基礎科 → 本科 → 研究科
- ベーシック → アドバンス → プロ
名称は養成所によって違いますが、サンクコスト心理を利用して永遠に在籍させる手法は同じです。
そして中身です。ランクが上がっても、授業内容が多少変わるだけで劇的な変化はありません。
逆に上がれなくても何の問題もありません。退所になるわけではないからです。永遠に在籍させられるだけです。
ここを読み違える人が多いです。上のランクに行けたことを前進だと受け取り、行けなかったことを自分の実力不足だと受け取る。どちらの場合も来月の請求は同じように届きます。
専門学校とはお金の取り方が違います
養成所は、声優専門学校に比べれば費用そのものは割安です。だから安い方を選んだつもりで入る人がいます。
並べます。
| 声優専門学校 | 養成所(1年制) | 養成所(進級制) | |
|---|---|---|---|
| 期間 | 2年 | 1年 | 決まっていない |
| 費用 | 約230万円 | 年100万円超 | 年60万円ほど |
| 入所金 | 学費に含む | 20万〜40万円 | |
| ゴール | 卒業 | 事務所への所属 | |
| 終わり方 | 2年で必ず終わる | 1年で必ず終わる | 自分で辞めるまで終わらない |
見るべきなのは金額の欄ではなく、いちばん下の行です。
専門学校は2年で必ず終わります。1年制の養成所も1年で終わります。進級制だけが、自分で辞めると決めない限り終わりません。
養成所ビジネスの核心はここです。金額を下げる代わりに終わりを外している。1回あたりが安いことと、総額が安いことは別のことです。
所属できるのは最初から決まっている1〜3名です
養成所のゴールは卒業ではなく事務所への所属です。ここが専門学校と違うところです。
そしてその所属オーディションの実態です。
所属になるのは、事前に養成所側から唾を付けられている1名から3名程度です。
理由は考えれば分かります。養成所側も1年なり数年なり在籍させている以上、「この人材を事務所に取るべきかどうか」はオーディションの前にある程度話が纏まっています。
つまり、所属オーディションだけで奇跡が起こって所属になれるということはまずありえません。ほとんど出来レースに近い状態です。
ゴールが所属である以上、これは「ゴールが最初から閉まっている」という意味になります。唾を付けられていないなら在籍を延ばしてもゴールには近づきません。
あなたの月謝は次の受講生を呼ぶ広告になります
養成所の広告を見たことがあると思います。ネット広告も送られてくるパンフレットも、かなり豪華です。
あれには費用がかかっています。出どころは在籍している受講生の月謝です。
そしてこれが養成所ビジネスが止まらない理由でもあります。エビで鯛を釣れるからこそ資金繰りに余裕ができて、また大量の広告が打てます。豪華な広告が打てているという事実そのものが、その循環が回っている証拠です。
検索して上位に出てくること、広告をよく見かけること。それは教育の質ではなく広告費を出せているという情報です。
それでも入ってよい人はいます
全員に無意味だとは書きません。狙ってよい条件があります。
- 業界関係者とのツテが何かしらある
- 女性の声優志望者で年齢がまだ15歳以下
- 幼いころから、すでに声優のトレーニングを積んできた
- 元子役あるいは元アイドル
このどれかに当てはまるなら、1年制の養成所であれば狙ってもいいと思います。短期で決着がつくからです。
逆にどれにも当てはまらない人が進級制に入ると3年で210万円を払い、ランクを2つ上がり、所属はしないという結果になりやすいです。
声優養成所の闇と呼ばれているものの中身は、だいたいここまでです。知ったうえで入るかどうかは、その人が決めることです。
声優専門学校の側の集金構造は声優専門学校の闇|230万円の学費だけでは終わらない搾取に、卒業後に大半が養成所へ送られる流れは声優専門学校卒業後の進路|大半はまとめて養成所送りにされる現実に、所属したあとで何が起きるかは声優は所属できても仕事は来ません|事務所は売れている声優しか使いませんに書いています。養成所の外まで含めた声優業界の闇の全体図は声優業界は何故こんなに闇深いのかにまとめました。
口コミや評判がなぜ当てにならないのかは声優養成所はやめとけと言われる理由|ヤバい裏側の実情に書いています。


