監修:空咲 一颯(現役声優・メイクリ代表)
20代後半から声優になった人の話を読むとき、注意してほしいことがあります。その人のやり方をそのまま真似しないでください。
理由は一つです。成立した人は10代・20代前半と同じ土俵で戦っていません。違う盤面を選んでいます。記事に書かれているのは結果で、選んだ盤面のほうは書かれていないことが多いのです。
成立した人が実際にやっていたこと
20代後半・30代から始めて成立した人を見てきました。共通していたのは才能でも練習量でもありません。
若手が優先されるという事実を先に知っていて、その上でどう動くかを考えていたことです。同じ入口に並んで順番を待つのではなく、並ばなくていい場所を探していました。
| 同じ土俵に乗る | 盤面を変える | |
|---|---|---|
| 比べられる相手 | 10代・20代前半 | 比べられにくい |
| 年齢の扱い | まず年齢で切られる | 切られる前に別の入口 |
| 実力が見られるか | 見られる前に終わることがある | 見てもらえる |
⚠️ 「こうすれば成立する手順」は書けません。選べる盤面はその人の経歴・使える時間・声の種類で変わるからです。ただ同じ土俵に乗らなかったという一点だけは共通していました。
26歳・27歳・28歳で線は引かれるのか
「何歳までなら間に合うか」を知りたい方が多いので、はっきり書きます。1歳刻みの線はありません。ただ上限を決めている場所はあります。
募集要項に年齢の上限を書いている事務所や養成所は珍しくなく、養成所の多くは30歳以下で線を引いています。つまり26歳・27歳・28歳の時点では多くの入口はまだ開いています。
⚠️ ただし「開いている」と「通る」は違います。受け付けてもらえることと、そこから上へ上がれることは別の話です。
20代後半でもスタートラインは微妙です
慰めずに書きます。20代後半でもスタートラインを切れるかどうかは微妙です。30代になると、実力を磨いても披露させてもらえる場所が簡単には貰えません。
理由は選ぶ側の収支です。若手のほうが当たったときに回収できる期間が長い。事務所もクライアントも新人を選ぶ場面では若手を優先します。仕組みは30代から声優を目指すのは遅い?|若いほど有利は、悲しいけれど事実ですに書きました。
だから「20代後半だから、まだ若手として扱ってもらえる」という前提は危ないです。その前提で同じ土俵に乗ると年齢で切られる場面に何度も当たります。
成功例を読むときに見るところ
遅咲きの成功例を読むときは「何歳で始めたか」ではなく「どこで勝負したか」を探してください。
- どの入口から入ったのか(一般公募か別の経路か)
- 前の仕事や経歴を捨てたのか使ったのか
- 誰と比べられる場所に立ったのか
- 声の種類がその場所で足りていたのか
ここが書かれていない成功例は真似できません。年齢だけを見て「自分にもできる」と思うのは、いちばん危ない読み方です。
当校は諦めろとも、ワンチャンいけるとも言いません。「年齢が若い=有利」という業界の図式を伝えた上で、どうするかは本人に委ねています。声優になれるかどうかは誰にも分からないからです。
次に読む
- 30代から声優を目指すのは遅い?|若いほど有利は、悲しいけれど事実です(若手優先の仕組み)
- 令和で声優になれる確率|同期126人のうち、1年後に声優になれたのは0人でした
- メイクリとは|本気でなりたい人を「声優」にするオンライン声優スクール
年齢を理由に断られない場所で基礎から始めたい方は、メイクリをご覧ください。


