オンライン特化型の声優スクール・メイクリでは、 独学で声優の練習を続けてきたという20代後半の人からの問い合わせが一定数あります。
「何年も練習しているのに手応えがない」 「何をやっているのか分からなくなってきた」
こうした状態で来る人に共通しているのは、 独学の期間が長いことです。
独学での練習が悪いわけではありません。 ただ、独学で続けることには、 構造的に機能しにくくなる段階があります。
独学で声優の練習を続けることの限界
独学で声優の練習を続けることには、 避けにくい限界があります。
それは、自分の声を自分で正確に評価できないという点です。
録音して聴き返すことはできます。 ですが、何がどうズレているかを判断するための基準がなければ、 聴いた事実だけが積み重なります。
「なんか違う気がする」「悪くはない気がする」
この段階から抜け出せないまま練習を続けることは、 方向が定まっていない状態で時間を使い続けることです。
独学の限界は、 練習量が足りないことではありません。 練習の方向を確認できる仕組みがないことです。
骨伝導による自己評価のズレ
独学での練習が機能しにくい理由のひとつに、 骨伝導の問題があります。
声を出しているときに自分が聴いている音と、 外から聴こえている音は、大きく異なります。
自分の内側から聴く声は骨を通じて伝わるため、 外から聴こえる音より低く・太く聞こえやすい傾向があります。
録音して聴き返したときに「思っていた声と違う」と感じるのは、 このズレが原因です。
独学で練習している場合、 このズレを自分で補正しながら評価することが難しくなります。
自分が良いと感じる声の方向と、 外から聴いて良い声の方向がズレたまま練習を続けると、 練習が逆効果になるケースがあります。
独学で悪い習慣が定着するリスク
独学での練習が長期間続いた場合、 間違った方向への練習が習慣として定着するリスクがあります。
発声の癖、呼吸のタイミング、喉への力みなど、 自分では気づきにくい問題が積み重なることがあります。
習慣化した癖は、 後から外部のフィードバックを受けたときに修正が難しくなります。
独学で1年・2年と続けた後に環境を変えた場合、 まず最初に習慣化した癖を取り除く作業が発生します。
これは最初から正しい環境で始めた場合には発生しないコストです。
独学の期間が長いほど、 この修正コストが積み上がる可能性があります。
独学で手応えがない状態が続く理由
独学で何年も練習しているのに手応えがない状態が続く場合、 練習の方向に問題があることがほとんどです。
手応えがないのは、練習量が足りないからではありません。
何をどう変えれば声が変わるのかという修正の方向が、 定まっていないことが原因です。
独学では、 今の練習が正しい方向に向かっているかどうかを確認する仕組みがありません。
正しい方向への修正が積み重なっていない状態では、 どれだけ練習しても手応えは出にくいです。
手応えがない状態が続いているなら、 練習量を増やすことより先に、 練習の方向を確認できる環境に変えることが必要です。
20代後半で独学を続けることの時間コスト
20代後半で独学を続けることには、 時間コストの問題があります。
20代前半であれば、 独学で試行錯誤しながら時間をかけることは、 ある程度許容されます。
ですが20代後半になると、 同じ時間のコストが重くなります。
声優養成所や事務所の年齢制限を考えると、 20代後半に使える時間は有限です。
独学で手応えのない状態が続いているなら、 その状態を続けることのコストを計算することが必要です。
今の独学を続けた場合、 1年後・2年後にどういう状態になっているかを考えることが、 20代後半に独学を続けている人に必要な視点です。
独学から環境を変えるタイミング
独学で練習を続けている20代後半の人が、 環境を変えるタイミングの判断基準があります。
・何ヶ月練習しても声の変化を実感できていない ・録音を聴いても何を直せばいいかが分からない ・練習を続けることの根拠が「続けていれば変わるかもしれない」になっている
これらのいずれかに当てはまる場合、 独学を続けることより環境を変えることの優先度が高くなっています。
独学での練習に意味がないのではありません。 ただ、修正の方向が定まらないまま続けることには、 明確な限界があります。
独学から切り替える場合に選ぶべき環境
独学から環境を切り替える場合、 選ぶべき環境の条件があります。
・完全マンツーマンで自分の個別課題に集中できること ・一回のレッスンで今の声の問題を特定してもらえること ・修正の方向が明確になり次のレッスンで確認できること ・数ヶ月で手応えが出るかどうかを判断できる構造であること
この条件を満たす環境に切り替えることで、 独学では把握できなかった自分の声の問題が可視化されます。
独学で積み上げてきた時間は無駄ではありません。 ただ、その時間をこれ以上正しくない方向で使い続けることは、 コストとして積み上がります。
独学の先に何があるかを確認することが先
声優の練習を独学で続けている20代後半の人に必要なのは、 今の独学の先に何があるかを確認することです。
今のペースで続けた場合、 半年後・1年後の自分の声がどうなっているかを描けるかどうか。
描けない場合は、 練習の方向が定まっていないサインです。
独学を続けることに意味があるかどうかは、 練習の方向が正しいかどうかで決まります。
方向を確認できない状態で続けることより、 方向を確認できる環境に切り替えることが、 20代後半で独学を続けている人に必要な判断です。
独学から切り替えるための環境の選び方については、 20代後半から声優を目指す人が伸びる環境と詰まる環境の違いで詳しく扱っています。

