オンライン特化型の声優スクール・メイクリでは、 「喉声かどうかを確認したいがどこを見ればいいか分からない」という相談を受けることがあります。
喉声のチェックには 見るべきポイントがあります。 ただし自己チェックには構造的な限界があることを 前提として理解したうえで確認する必要があります。
このページでは、 喉声チェックで見るべき3つのポイントを見ていきます。
チェックの前提:自己判断の限界を理解する
喉声のチェックを始める前に、 自己判断の限界を理解しておく必要があります。
声を出しているときの感覚は骨伝導の影響によって 実際の音と異なっています。 録音確認は環境と基準の問題があります。 習慣として定着した喉声は 違和感として検出されにくいです。
これらの限界があるため、 以下のポイントで確認できることは 喉声の可能性を示す参考情報であり、 確定的な判断ではありません。
チェックの結果を参考にしながら 発声の構造を見直すきっかけとして使うことが 適切な活用方法です。
ポイント1:発声後の喉の状態
最初に確認するポイントは 発声後の喉の状態です。
日常的な会話量での発声後に 喉に疲れや違和感が残る場合、 喉声が関係している可能性があります。
具体的には以下の状態を確認します。
30分から1時間程度の会話後に喉が乾燥する感覚がある。 長時間話すと声がかすれやすい。 声をよく使った日の翌日に喉に残る感覚がある。 大きな声を出した後に喉が痛むことがある。
こうした状態が日常的に起きている場合、 発声時に喉への負担が過剰になっている状態である可能性があります。
適切な発声では 日常的な会話量での喉の疲れはほとんど起きません。 喉の疲れを当然のことと受け入れているとしたら、 見直すべき状態かもしれません。
ポイント2:声を出す前後の身体の感覚
2つ目のポイントは 声を出す前後の身体の感覚です。
声を出す前に次の感覚があるかを確認します。
首や肩に力が入る感覚がある。 声を出す準備として喉に力を込める感覚がある。 大きな声を出そうとすると喉が締まる感覚がある。 緊張する場面で声が変わりやすい。
声を出した後に次の感覚があるかを確認します。
喉に何か残っている感覚がある。 声を出しきった感覚がある。 喉が疲れた感覚が残る。
適切な発声では声を出す前に 準備の力みが起きることはほとんどありません。 発声前後に力みや疲れの感覚がある場合、 喉声が関係している可能性があります。
ポイント3:録音を通じた聴感覚の確認
3つ目のポイントは 録音を通じた聴感覚の確認です。
スマートフォンなどで声を録音して聴き返したとき、 以下の印象があるかを確認します。
声がこもった、または詰まった印象になっている。 声が前に飛んでこないように聞こえる。 声に力んでいるような印象がある。 高音を出した部分で声が苦しそうに聞こえる。 思っていた声より薄く、通りが悪い印象がある。
これらの印象がある場合、 喉声の状態が関係している可能性があります。
ただし録音での確認は 機材や環境によって聞こえ方が変わります。 また喉声の基準を持っていない状態では 録音を聴いても判断が難しいことがあります。 この確認はあくまで参考情報として活用します。
3つのポイントをまとめて確認する
3つのポイントを整理します。
発声後の喉の状態として、 日常的な会話後に喉が疲れやすい、かすれやすいという状態があるかどうか。
声を出す前後の身体の感覚として、 発声前に力みが起きる、発声後に喉に残る感覚があるかどうか。
録音を通じた聴感覚として、 声がこもる、詰まる、前に飛ばないといった印象があるかどうか。
これらの複数が当てはまる場合、 喉声の状態が関係している可能性があります。 ひとつだけでも当てはまる場合は 発声の構造を見直すきっかけとして受け止めることができます。
チェックの結果をどう活かすか
チェックの結果として喉声の可能性があると感じた場合、 次のステップは発声の構造を理解することです。
喉声とは何か、 どのような原因によって起きているのかを 構造として理解することが先に必要です。
自己チェックの結果だけを頼りに 自分で修正しようとするアプローチは 原因の特定ができていないために 方向性がずれるリスクがあります。
チェックの結果は 外部からの確認を求めるためのきっかけとして使うことが 最も有効な活用方法です。
喉声でない声が成立するための発声の条件については、 チェック結果を活かす発声の構造理解で詳しく扱っています。

