オンライン特化型の声優スクール・メイクリでは、 声優を目指したい人から「声優養成所の選考を通過したということは、声優としての素質を認められたということか」という相談を受けることがあります。
選考があるということは、 誰でも入れるわけではない。 選考を通過できたということは、 自分に可能性があると認められたはずだ。
こうした前提で入所を決めているケースがあります。
声優養成所の選考で何が見られているかを把握しないまま入所すると、 選考の通過が意味することを誤解したまま在籍を続けることになります。
このページでは、 声優養成所に入る前の選考で何が見られているのかを整理します。
選考は「声優になれる人間を確定させる試験」ではない
声優養成所の選考で何が見られているかを理解するために、 まず選考の目的を確認します。
声優養成所の選考は、 「この人は声優になれる」という確定的な判断を下すためのものではありません。
養成所のシステムに在籍できるかどうかを判断するものです。
声優としての素質や可能性を正確に測定するための試験ではありません。
養成所に入れる水準にあるかどうか。 レッスンについていける基礎があるかどうか。 在籍者として問題がないかどうか。
こうした観点から判断されることがほとんどです。
選考を通過したことは、 「声優になれる可能性を認められた」ことを意味するわけではありません。
養成所側が選考で見ていること
声優養成所の選考で養成所側が見ていることを確認します。
まず在籍できるかどうかという観点です。
月謝を継続的に払い続けられる経済的な基盤があるか。 養成所のルールに従って在籍を続けられるか。 クラスの雰囲気を壊すような問題がないか。
次に将来の所属候補としての可能性という観点です。
すでに際立った素質や実績を持っているか。 ビジュアル面での売り出しやすさがあるか。 声質や演技に他の応募者と異なる特徴があるか。
この二つの観点の中で、 前者の「在籍できるかどうか」は多くの応募者が通過できる基準です。
後者の「所属候補としての可能性」は、 選考の段階で明確に識別されることは少なく、 在籍を始めてからの様子を見る形になることがほとんどです。
選考の通過は、 主に前者の基準を満たしているという判断に相当します。
選考の通過率が示すもの
声優養成所の選考には通過率があります。
養成所によって異なりますが、 選考の通過率が比較的高い場合があります。
これは選考が厳しくないということではありません。 養成所の運営として、 一定数の入所者を確保することが必要であるためです。
入所者が少なすぎると、 養成所の運営コストをまかなう月謝が不足します。
選考の通過率が高い場合、 「在籍できるかどうか」という基準で広く入所者を確保する方針が反映されています。
選考の通過率と、 所属に上がれる可能性は別の話です。
選考を多くの人が通過できることと、 所属に上がれる人数がごく少数であることは矛盾しません。
むしろ多くの人が入所し、 ごく少数だけが所属に上がるという構造が、 養成所のビジネスモデルとして成立しています。
選考で落とされなかったことの意味
声優養成所の選考は、 「この人は声優になれる」という判断よりも、 「この人は在籍に問題がない」という判断として機能することが多い。
選考で落とされなかったことは、 「在籍に問題がない」という判断を示しています。
声優としての可能性を高く評価された結果とは限りません。
選考で落とされなかった多くの入所者の中から、 所属に引き上げる人材がごく少数選ばれる構造が、 入所後に待っています。
選考の通過が持つ意味を正確に把握することが、 入所後の判断の基準として機能します。
入所後に何が評価されるか
声優養成所の選考を通過して入所した後、 実際に何が評価されるかを確認します。
所属候補として評価されるための条件は、 選考の通過とは別の基準で存在しています。
今すぐ声優として使えるかどうか。 売り出した後の想像がつくかどうか。 現場での即戦力になるかどうか。
こうした観点から、 入所後の早い段階で評価が下されることがあります。
選考を通過したという事実は、 入所後の評価に有利に働くわけではありません。
入所後の評価は、 選考の通過とは独立した基準で動いています。
選考の意味を正確に把握した上で入所を判断する
ここまで見てきた内容に共通しているのは、 声優養成所の選考で見られていることが、 「声優になれる人間を確定させる」ためのものではなく、 「在籍できるかどうか」を判断するためのものであるという点です。
選考は声優になれる人間を確定させる試験ではない。 養成所側が選考で見ているのは在籍できるかどうかが中心。 選考の通過率は在籍者確保の方針を反映していることがある。 選考で落とされなかったことは在籍に問題がないという判断。 入所後の評価は選考の通過とは独立した基準で動いている。
選考を通過したという事実は、 声優への道が開けたことを意味しません。
選考の意味を正確に把握した上で、 入所後に何が起きるかを確認することが、 入所を判断するための材料になります。
声優養成所の選考と入所後の現実については、 声優養成所の選考を通過しても声優になれない理由で扱っています。

