オンライン特化型の声優スクール・メイクリでは、 声優を目指したい人から「声優学校と声優養成所のどちらに進むべきか費用の観点から判断したい」という相談を受けることがあります。
声優学校は2年で220万円。 声優養成所は1年で80万円。 養成所の方が安いから養成所に行くべきか。 でも期間が違うから単純に比較できない気がする。
こうした状態で判断が進まないケースがあります。
声優学校と声優養成所の費用を比較するとき、 総額だけを並べることでは見えない情報があります。
このページでは、 声優養成所と声優学校の費用を比較したときに何が見えてくるかを整理します。
総額の比較だけでは判断できない理由
声優養成所と声優学校の費用を比較するとき、 総額だけを並べることでは判断できない理由があります。
声優学校:2年間で約220万円 声優養成所:1年間で約80万円
この数字を並べると、 声優養成所の方が安く見えます。
ですがこの比較には二つの問題があります。
ひとつは在籍期間が異なるという点です。 2年間と1年間では、 同じ期間あたりのコストとして比較するためには条件を揃える必要があります。
もうひとつは実質指導時間が異なるという点です。 総額が異なっていても、 実際に受ける指導の量が異なれば、 単純な金額の比較は意味を持ちません。
総額を比較する前に、 在籍期間と実質指導時間を揃えた上で確認することが必要です。
在籍期間を揃えた場合の費用比較
声優学校と声優養成所の費用を、 在籍期間を揃えた上で比較します。
声優学校を1年間通った場合の費用:約110万円(年換算) 声優養成所を1年間通った場合の費用:約80万円
1年間という条件で比較すると、 差は約30万円になります。
ただしこの比較では、 レッスン形式やクラスの人数などの条件が考慮されていません。
在籍期間を揃えることで総額の比較が可能になりますが、 実質指導時間という観点を加えることでさらに情報が変わります。
実質指導時間で比較すると見えること
声優学校と声優養成所の実質指導時間を並べて確認します。
声優学校(10人クラス・2時間・月4回・2年間) 一人あたりの指導時間:12分 実質指導時間の合計:約19.2時間 時間単価:約114,000円
声優養成所(10人クラス・2.5時間・月4回・1年間) 一人あたりの指導時間:15分 実質指導時間の合計:約12時間 時間単価:約66,000円
時間単価で見ると、 声優養成所の方が声優学校より安くなります。
ですが両者の時間単価を、 マンツーマンスクールの時間単価9,000円と並べると、 どちらも大きな差があることが分かります。
声優学校と声優養成所の費用を比較する文脈の中で、 マンツーマンという選択肢の時間単価を確認することで、 比較の構図が変わります。
声優学校→養成所という経路のトータルコスト
声優を目指す人の中には、 声優学校を経てから養成所に進むという経路を選ぶ場合があります。
この経路全体のコストを確認します。
声優学校2年間:約220万円 声優養成所1年間:約80万円 合計:約300万円
この300万円に対する実質指導時間の合計は、 声優学校の19.2時間+養成所の12時間=約31.2時間になります。
300万円 ÷ 31.2時間 = 約96,000円
声優学校から養成所という経路全体の時間単価は、 約9万6千円になります。
この数字をマンツーマンの時間単価9,000円と並べると、 同じ費用でマンツーマンなら約333時間の指導が受けられる計算になります。
経路全体のトータルコストを時間単価で確認することで、 個別の比較だけでは見えなかった情報が確認できます。
どちらが声優になれるかという観点
声優学校と声優養成所の費用を比較するとき、 費用の差だけでなく、 どちらが声優になれる可能性に近いかという観点を加えることが必要です。
声優学校を卒業しても、 声優として仕事が始まることはほとんどありません。 多くの場合、養成所への進学が次のステップになります。
声優養成所に入所しても、 所属に上がれる人数は毎年ごく少数です。 在籍期間や費用の支払いは、 評価に直結しません。
費用の差が声優になれる可能性の差を反映しているわけではありません。
どちらの選択肢も、 声優になることを保証するものではないという前提の上で、 費用と実質指導時間を確認することが判断の材料になります。
比較の観点を複数持った上で判断する
ここまで見てきた内容に共通しているのは、 声優養成所と声優学校の費用を比較するとき、 総額の差だけでなく、 在籍期間、実質指導時間、時間単価、経路全体のトータルコストという複数の観点を加えることで、 見えてくる情報が変わるという点です。
総額の比較だけでは判断できない。 在籍期間を揃えた上で比較することが必要。 実質指導時間で比較すると差が明確になる。 声優学校から養成所という経路のトータルコストが確認できる。 費用の差が声優になれる可能性の差を反映しているわけではない。
声優学校と声優養成所の費用を比較するとき、 総額という一つの数字だけを判断基準にすることは、 必要な情報を見えにくくします。
複数の観点を加えた上で確認することが、 入所・入学前の判断の精度を上げるための手順になります。
声優養成所という選択肢が持つ構造的な問題については、 声優養成所と声優学校を比べても声優になれない理由で扱っています。

