声優を目指す人が最初に直面する選択のひとつが、どこでレッスンを受けるかです。
ボイトレスクールの声優コース、声優専門スクール、養成所。
選択肢はいくつかありますが、中でも音楽教室の声優コースで声優になれるのかという疑問を持つ人は多いのではないでしょうか。
本記事では、声優を目指すならボイトレスクールの声優コースで足りるのかについて見ていきます。
ボイトレスクールの声優コースで足りるかどうかの問題
「足りるかどうか」という問いに答えるためには、何に対して足りるかを明確にする必要があります。
というのも声優という職業を本気で目指している場合と、趣味としてアフレコや演技を楽しみたい場合では求める環境の基準が異なります。
趣味として声優的な活動を楽しむ目的であればボイトレスクールの声優コースは選択肢になります。
しかし声優という職業として現場で通用する力を積み上げることを目的にしている場合、ボイトレスクールの声優コースで足りるかどうかは別の問題になります。
この前提を明確にしないまま選ぶと入会後に目的と環境のズレが生まれます。
声優という職業の評価基準から考える
声優という職業の評価基準は、マイクを通した音声です。
アフレコ、ナレーション、ボイスサンプル。これらはすべて録音された音声として評価されます。
現場では声の距離感、息の量、力みによるノイズが直接クオリティに影響します。
この評価基準から逆算したとき、練習環境がどれだけ現場に近いかが重要になります。
マイクを前提とした練習環境で積み上げた技術は現場でそのまま機能しやすくなります。教室という空間での練習で積み上げた技術が、マイクの前でそのまま機能するかどうかは別の問題です。
声優を目指すための環境を選ぶとき、職業の評価基準を起点に考えることが判断の精度を上げることにつながります。
ボイトレスクールの声優コースで得られるもの
ボイトレスクールの声優コースで得られるものがあります。
基礎発声と滑舌のトレーニングです。声優の基礎として必要な発声の土台を作ることはできます。
演技の基礎的な体験です。本読みやアフレコを体験することで、声優の仕事のイメージを掴むことができます。
費用を抑えながら声優的な活動に触れる機会としては機能します。声優という分野に興味を持ち始めた段階での入口として利用することはできます。
ボイトレスクールの声優コースで得られないもの
一方で、ボイトレスクールの声優コースでは得にくいものがあります。
マイクを前提とした実践的な技術の積み上げです。教室という空間での練習は収録現場とは環境が異なります。
マイクを通した自分の声を毎回確認しながら練習する機会は、ボイトレスクールの環境では生まれにくいです。
担当講師が声優の現場経験を持っているかどうかは講師によって異なります。
研修制度が機能していない場合、講師の専門性は個人の経験に依存します。
さらに講師変更が自由にできる環境では引き継ぎの仕組みが機能していない場合、今まで積み上げたことが必然的にリセットされます。
足りるかどうかは目標によって異なる
ボイトレスクールの声優コースで足りるかどうかは最終的な目標によって異なります。
声優という職業として現場に立つことを目標にしている場合、練習環境が職業の評価基準にどれだけ近いかを確認することが重要です。
ボイトレスクールの声優コースで基礎を積み上げながら、より専門的な環境に移行するという選択肢もあります。
趣味としてアフレコや演技を楽しむことを目標にしている場合、ボイトレスクールの声優コースは選択肢として機能します。
重要なのは自分の目標と選ぶ環境が一致しているかどうかです。目標が明確でないまま環境を選ぶと後から目的と環境のズレに気づくことになります。
判断を誤りやすいポイント
ボイトレスクールの声優コースを選ぶ際に判断を誤りやすいポイントがあります。
費用の安さを根拠にする場合です。
費用が抑えられていることは選択の理由になりますが、費用と得られる環境の質は別の問題です。
安い費用で積み上げた技術の方向性が現場から離れている場合、長期的には遠回りになります。
もしくは知名度を根拠にしている場合です。
シアーミュージックのように知名度のある音楽教室であっても、内部の運営実態が外から見えている情報と一致しているとは限りません。
研修制度の実態、引き継ぎの仕組み、講師の専門性。これらは知名度とは別の問題です。
体験レッスンなどでの印象は、その後のレッスンの質を必ずしも反映しません。
環境選びで確認すべきこと
声優を目指すための環境を選ぶとき、確認できることがあります。
練習環境がマイクを前提としているかどうか。
担当講師が声優の現場経験を持っているかどうか。
研修制度が実際に機能しているかどうか。
引き継ぎの仕組みが整っているかどうか。
体験レッスンを実施する講師への報酬が適切に支払われているかどうか。
これらをスクール側への問い合わせや体験レッスンで確認することで、公式サイトや紹介メディアに掲載されていない実態に近い情報を得ることができます。
声優を目指すための環境選びで確認すべき構造について詳しく知りたい場合は、声優を目指すための環境選びで確認すべき構造を見るを参照してください。


